今、京都で一番強いのは龍谷平安かもしれないが、自分の世代は、平安と相性が良かった。
30年以上前だけど、コーチが居たし、コーチの息子も居たし、部室は広かった。
その平安から、3年連続インターハイ優勝という異常な太田雄貴が登場したことで、日本のフェンシングが変わった。
加納選手がエペ個人で金メダルを獲ったが、自分の世代とは、常識が変わっていると強く感じた。
自分の世代は、フルーレを全員がやるが、エペとサーブルの講習を受けて、どちらかを選んでいた。
一般論として、エペは身長が高くて力が強い場合が適していて、サーブルは瞬発力のある場合が適している。
加納選手は176cmなので、日本人としては低い方では無いが、国際大会になると、エペはどデカい選手が多い。
なので、国際大会だと身長が低めな加納選手が金メダルを獲るということは、とてもスゴイことだと思う。
エペは、全身が有効面なので、同じタイミングで突きにいくと、ポイントを外さない限り、リーチが長い方が勝つ。
背が低い場合は、相手の方がリーチが長い分、懐に飛び込めば有利になる。
だけど、強い選手は隙がなく、ポイントを外さないので、待たれると飛び込めないし、飛び込む前に突かれると負けてしまう。
だからこそ、身長が大きなファクターになる。
それでも、加納選手が勝てるのは、あえて隙を作り、相手から攻撃させ、絶妙な距離感でかわして突く、という高度なテクニックを身につけているからだと思う。
例えるなら、合気道スタイルということになるのでは。
相手は、隙を見て攻撃しているのに、僅かにかわされ、あれ?負けてる?という感じになっているだろうからだ。
簡単に真似ができるテクニックではないのも、加納選手が有利になる条件になっていると思う。
たいてい、対策をするには、似たタイプの選手と練習をしないといけないからだ。
自分が高校生のときは、日本人がメダルを獲るなんて、夢のまた夢だったが、加納選手は、本当に素晴らしい。
加納選手を育成してきたスタッフの方々も、本当に素晴らしい。
(京都では一応、自分の方が先輩だけど)太田雄貴さんに、感謝感謝。
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